2018/01/08
くにおる(クプどん)ですよ!
ミレニアにゃ!
今回は、食いしん坊ゲーマー夫婦が公開直後に一気に見入ってしまったアニメ、デビルマン クライベイビー(DEVILMAN crybaby)について、対談形式で感想を話し合いますよー\(^-^)/。コメントがあればどしどし書き込んでね('∇')。
と、その前に、簡単にご紹介。
DEVILMAN crybabyは、Netflix限定で2018年1月6日に世界同時配信された、デビルマンの最新アニメです。漫画史における伝説である「あのラスト」含めて、天才 湯浅政明監督が原作のエッセンスを再構築して映像化するということで、界隈で騒がれておりました。食いしん坊ゲーマー夫婦は直前まで知らなかったんですけどね(ノ∀`)
と言うことで、結論から言うと、全人類に観て欲しいので、今すぐ速攻で観に行って下さい。観たことを前提にネタバレ全開で対談します(゚∀゚)。
-まずは一言-
クプ:
泣いた。
ミレ:
「人」なんて最初からいなかった(´・ω・`)。
-映像表現-
クプ:
まずはパッと見で分かるところから行こうと思う。
エロかった。グロかった。
ミレ:
おっ●い!おっぱ●!
クプ:
惜しみなかったのが良かったね(笑)。あの、お●ぱいがビヨーンって伸びる攻撃とか・・・。
ミレ:
作画崩壊による勢いも凄く良い。主人公の混乱する気持ちが伝わってきたねー。
クプ:
作画崩壊、パースのおかしさ、悪魔デザインの奇抜さを作品の勢いやメッセージに繋げられるのは、沢山の才能達が集まったからこそ、と言うべきか。あー、すんません、湯浅監督のこと全く知らないんですが、教えてください(゚~゚)。
-湯浅監督について-
ミレ:
ミレニアもよく知らないにゃ・・・。四畳半神話大系っぽいなとは思いながら観ていたけれど。
クプ:
お前も知らないのかよ!んじゃ、二人にとっては、初めて観る湯浅監督の作品だったってことか。原画参加作品は色々観てるけどな。食いしん坊ゲーマー夫婦は、俗に言う、にわかってやつだな(゚w゚;)。
ミレ:
うるせえ!にわかじゃないにゃ、初見にゃ。
-デビルマンの前提知識について-
クプ:
俺がデビルマンを読んだのは20年ほど前、中2くらいの時だったかな。今でも付き合いのある小学校の時からの友達に借りて読んだ。あんまり覚えてないんだけど、中盤以降の展開が衝撃的だった。ただ、そいつからは他にも無数の名作-トライガン、銃夢、寄生獣、ARMSなどなど-を借りていて、それらの方が個人的にはヒットしてしまっていたので、正直、印象は薄い。その中にはデビルマン直系のベルセルクも含まれていたが。
ミレ:
私がデビルマンを知ったのはつい最近のこと。トラウマアニメと言われるものを探し求めている時に知ったよ。
クプ:
ってことは、原作を読んだことはないの?
ミレ:
ないよ。大まかなあらすじしか知らないよ。
クプ:
にわk
ミレ:
初見にゃ!!
クプ:
そういった意味では、食いしん坊ゲーマー夫婦は、ほぼまっさらな状態から観たってことになるな。
-ストーリー展開について-
クプ:
ストーリー展開については、原作をほとんど覚えてないから何とも言えないが、胸を貫くエピソードの連続で、冷静に考えると破綻している部分はあっても、全く気にならず、破綻も感じることなく駆け抜けたという印象だった。伏線の張り方も回収の仕方も申し分がない。ミレニャンはどうだった?
ミレ:
「デビルマン」という時点で全員に死亡フラグが立っていたので、全員死ぬんだなーと覚悟しながら観ていたよ。
クプ:
その前提がないと心が壊れてしまう展開だったな。俺、中盤からは「どうか救いがあって欲しい」しか言ってなかったもんね(笑)。エンディングで、理詰めの「熾天使」だった了が、“crybaby”すなわち「泣き虫」になった事が、唯一の希望か。
ミレ:
それって希望であり、絶望ではないの?
クプ:
絶望、と言いますと?
ミレ:
けっきょく、「後悔先に立たず」っていうか。愛を知れたのに、それが遅すぎた。しかも神まで現れて、了もろとも全滅じゃないか。残るのは「無」しかない。
クプ:
ふむ。となると、エンディングの後のワンシーン。無数の小惑星から成る輪を持った月が一つ、通常状態の月が一つ、そして地球が描かれたあのシーンは何だったのか、という議論になるな。
ミレ:
何だったんだよ!!
クプ:
俺も分からないょ・・・
食いしん坊ゲーマー夫婦:
何だったんだよ!!
クプ:
ストーリー展開といえば、無駄なシーンが一切ないのも良かった。原作5巻に対し、本作は10話なので、無駄なシーンを1秒でも入れればその瞬間に駄作行きだが、原作を分解し、本質だけで再構築したからなのだろうなと予想する。ラップ奴等の詩もエピソードも俺のハートに響いた。あーでも、伏線回収が雑に感じられちゃった瞬間もあったな。猫とか、幸田とか・・・。
ミレ:
明のお母さんとお父さん、あの殺され方をする必要あったん?
クプ:
あれは、前提となるエピソードを描ききれなかったのかも知れぬ。脈絡としても、悪魔の数がそこまで多くない段階で、お父さんが悪魔になっていて、しかも悪魔としての姿を白昼堂々晒すって、変な展開だよな。
ミレ:
全体的に、勢いを保ったまま10話を駆け抜けたのが成功したんだと思うにゃ。
クプ:
リアリティーをストーリー展開のために犠牲にして、勢いで突っ走ることが許される作品を作るのって、凄い大事なんだよな。キルラキルとかも、勢いしかなかったけど楽しかったし。作る側の視点で言えば、リアリティーをあまりに重視すると、物語に面白みがなくなってしまうし。
-音について-
クプ:
音楽は牛尾憲輔さん。牛尾さん繋がりなのか、オープニングは電気グルーヴが歌っておるな。
ミレ:
全体的にテクノ系が多く、中毒性の高い曲で構成されているね。ストーリー序盤のサバトでもドラッグが配られていたけれど、作品のイメージとピッタリだと思う。
クプ:
声優さんの演技も秀逸だったな。
ミレ:
まさか私の好きな女王蜂のアヴちゃんが出ていたとは。お前、歌手ちゃうんかい(笑)。
クプ:
アヴちゃんは本作で流れるリメイク版「デビルマンの歌」も歌っているし、どういう経緯で製作に参加したのか気になるねぇ。
-この作品の持つテーマについて-
クプ:
意外と長くなってきたので、そろそろこの作品の本質に迫っていこうか。と言っても、エンディング後のラストシーンが考察できてないので、深いところには至れないかも知れないが・・・。俺は、牧村家がクリスチャンなのは、この物語がキリスト教をモチーフにしているからだけでなく、とても重要な意味合いを持っているからだと思うんだが。ミレニャンはこの作品のテーマっちゅーか、訴えたいメッセージは何だと思った?
ミレ:
ああ、無情。
クプ:
おいいいい(笑)
ミレ:
牧村家がクリスチャンなのは、「人」っていうのはどういうものかというのを示すためだったんじゃないかな。
クプ:
同意なり。9話にて、美樹がインスタグラム(っぽいもの)で世界に対して、明を「無条件で受け入れる」事を宣言し、罵詈雑言を浴びる訳だけど、その「無条件で受け入れる」という思想そのものが、キリスト教の教えなんだよね。悪魔を切って捨てるキリスト教の教義が、逆に半分は悪魔である明を支える愛の源泉でもあるわけだ。世界同時公開をした意味も、恐らくこのメッセージと関連がある。
ミレ:
美樹からのメッセージ=「バトン」を受け取って、(我々視聴者も含めた)人間に愛が芽生え始めたのにゃ( ˘ω˘)。
クプ:
それだけに、原作どおりの鬱エンドが訪れたのは衝撃だった。原作の鬱エンドが許されたのは、人間が心にどうしようもない「悪魔」を内在させており、滅びてもまあしゃーねぇな、という雰囲気を醸成させていたからだ。もちろん、今の時代にそれを語っても逆に陳腐さが目立ってしまうんだが。だからこ、今作では人間が持つ「無条件で受け入れる心」=「愛」がメッセージとして訴えられたんだと思う。にも関わらず、人間が滅びてしまうのは何でかなと。恐らく、地球と二つの月のシーンは、そこを紐解く何かがあるハズなんだ。あそこを解かないと、真のメッセージに辿り着けないぞ。ここで改めてミレニャンに問おう。あのシーンは何だったのか?
ミレ:
何だったんだよ!!
クプ:
・・・オチもついたし、この辺にしときますかな(ノ∀`)。2018年、初っぱなから登場したAnime of the Year、是非、皆さんもご覧ください。
ミレ:
( ˘ω˘)